自然公園とは、
美しい自然の風景地を保護していくとともに、
その中で自然に親しみ、
野外レクリエーションを
楽しむことができるように指定された公園です。
ぜひみなさんも、
実際に足をはこび、
東京の山と豊かな自然を体験してください。
日本を代表するに足る傑出した自然の風景地に対して指定されます。
秩父多摩甲斐国立公園
秩父多摩甲斐国立公園は、東京・埼玉・山梨・長野の1都3県にまたがる、素朴で美しい自然に恵まれた自然公園です。
この公園の特徴は、山々が連なるにも関わらず火山がまったくないことです。
山岳と深い谷によって作られた自然景観は美しく、都内では、秋川渓谷と奥多摩湖周辺が主な探勝地となっています。
首都圏に最も近い国立公園であり、ハイキングや登山を中心にキャンプやカヌーなど様々な活動の場として利用されています。
主な地域
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御岳・日の出
御岳・日の出
御岳山は標高929m、秩父多摩甲斐国立公園の東側の玄関口に位置しています。古くから霊山と崇められ、山頂には武蔵御岳神社が建立されています。山頂からは、筑波山や房総半島、天気が良ければ都心の高層ビル群も見渡すことができます。
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奥多摩
奥多摩
秩父多摩甲斐国立公園の南西部に位置する奥多摩地区は、雲取山(2,017m)を主峰とする山岳が連なります。多摩川や日原川を中心とした渓谷や奥多摩湖は、四季折々の美しさを有しています。登山、ハイキング、キャンプ、釣りなどのアウトドアを満喫でき、一年を通じて多くの人に親しまれています。
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檜原・あきる野
檜原・あきる野
檜原村は急峻な山嶺に囲まれ、平坦地は少なく、村の大半が秩父多摩甲斐国立公園に含まれています。標高900m~1000mの尾根が東西に走り、南北には秋川と北秋川が流れる緑豊かな環境です。あきる野市は、秋川と平井川を軸に、秋川丘陵、草花丘陵に囲まれる平坦部と、奥多摩の山々に連なる山間部から形成されています。秋川渓谷周辺は、秩父多摩甲斐国立公園に含まれています。
富士箱根伊豆国立公園
富士山および箱根に代表される、火山景観を中心とする東京・山梨・神奈川・静岡の1都3県にまたがる国立公園です。
東京都に属する地域は、伊豆諸島の大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島の8島です。
これらは、都心から南方に点在する火山によって形成された島々で、火山島の景観やそれぞれの習俗など観光資源が豊富です。
主な地域
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大島
大島
伊豆大島は、東京から約120km、伊豆半島から約25kmの位置にあり、大島は伊豆諸島最大です。海底からそびえ立つ活火山の陸上部分で、標高758mの三原山は山頂のカルデラ内にできた中央火口丘にあたります。2010年に関東初の日本ジオパークに認定されています。
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利島
利島
東京の南約140kmに位置する利島は、周囲約8km、面積4.12㎢の島です。砂浜ではなく、断崖絶壁に囲まれているため、独自の美しい自然が残っています。島全体は約20万本とも言われる椿林に覆われ、冬には島中で椿の花が咲き誇ります。
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新島と式根島
新島・式根島
東京の南約160kmに位置する新島と式根島。気候は東京よりやや温暖で、空気は澄み、夜は満点の星空が楽しめます。新島は、真っ青な海と白い砂浜、古くからの伝統と歴史が魅力の島です。式根島は外周が約12kmの小さな島で、リアス式海岸には、多種多様の魚介類が生息しています。
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神津島
神津島
神津島は、伊豆諸島の真ん中に位置します。夏はからっとしており、冬は比較的温暖で一年を通して過ごしやすい気候です。島の中央にそびえる天上山は、四季折々の花々が咲き、「花の百名山」や「新日本百名山」にも数えられています。
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三宅島
三宅島
三宅島は、東京から南へ約180km、伊豆大島の南57kmの位置にあります。1年を通して温暖な、住みやすい島です。富士火山帯に含まれる活火山で、近年でも約20年周期で噴火を繰り返しています。雄大な景観は、地球の息吹を身近に感じさせてくれます。
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御蔵島
御蔵島
東京から南に約200kmの太平洋に浮かぶ御蔵島は、周囲16km、直径5kmの小さな丸い島です。海上から見ると、緑のお椀を伏せたようなユニークな形をしています。また、御蔵島の近海にはミナミハンドウイルカが100頭以上棲みついています。
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八丈島
八丈島
八丈島は、東京から南へ287km、伊豆諸島の主要な島々の最南部にあたる島です。長崎県の佐世保や高知県の室戸岬と同緯度にあり、年間平均気温は常春とも言える18℃。鹿児島県を上回る温暖な気候です。
小笠原国立公園
都心から南へ約1,000km離れた太平洋上にある小笠原諸島のほとんどが小笠原国立公園に指定されています。
大陸と一度も地続きになったことがない海洋島のため、小笠原は「進化の実験場」と呼ばれるほど独特の生物相を持ちます。
珍しい花々、飛び交う鳥たちやクジラなど、南国の大自然を味わうことができます。
主な地域
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父島
父島
小笠原諸島は東京都心から約1,000km南の場所に位置します。大小30余りの島々からなり、太平洋上の広大な海域に南北約400㎞にわたって散在しています。気候は亜熱帯海洋性気候に属し、四季を通じて温暖多湿で、一般の人が住むのは父島と母島のみです。
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母島
母島
父島より後の火山活動で誕生した母島列島。石門一帯では、隆起カルスト地形という石灰岩特有の凹凸のある地形を見ることができます。また、島の南東にあたる御幸之浜から南京浜にかけての海辺の断崖では、大型有孔虫の化石である貨幣石を目にすることができます。
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聟島
聟島
聟島は小笠原諸島の最北、父島から北へ約70kmの位置にあります。
周辺海域にはサメ穴、マグロ穴と呼ばれるダイビングスポットが多くあります。
また、アホウドリの繁殖地を復活させる取組が成果を上げ、繁殖が確認されています。
国立公園に準ずる優れた自然の風景地に対して指定されます。
国が指定し、都道府県が管理します。
明治の森高尾国定公園
明治の森高尾国定公園は、八王子市郊外の山麓から高尾山周辺を中心とした国定公園です。身近に自然を楽しめる公園として、多くの都民に利用されています。
高尾山は、東京都西部に位置する標高599mの山で、長きに渡って保護されてきたため、東京近郊に位置しながらも豊かな自然が保たれています。また、高尾山周辺の森林は冷温帯と暖温帯の境界にあり、それぞれの気候区の生物が生育できる環境が整っているため、多くの種類の動植物が生息しています。
優れた自然の風景地に対して指定されます。都道府県が指定し、都道府県が管理します。
主な都立公園
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都立高尾陣場自然公園
高尾陣場自然公園
高尾陣場自然公園は、1950年(昭和25年)に指定された4,403ヘクタールの広域な自然公園です。陣馬山から景信山を経て小仏峠に至る山地帯、八王子城跡がある城山、北条氏照墓がある丘陵部、浅川源流の水辺など、自然の景観と史跡にあふれています。
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都立滝山自然公園
滝山自然公園
滝山自然公園の大部分は、多摩川と秋川の合流点の南側に広がる標高200mの丘陵地帯です。多摩川の北側の断崖や尾根からは、遠く関東平野を一望することができます。奈良の吉野山に見立てられた丘陵の山々は、都内有数の桜の名所地でもあります。
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都立多摩丘陵自然公園
多摩丘陵自然公園
多摩丘陵自然公園は、東京都西部の多摩丘陵を中心に八王子市、日野市、多摩市の3つの市にまたがっています。北側は多摩川沿いの平地に接しており、高尾、奥多摩、秩父の山々を一望できます。高幡不動尊、都立平山城跡公園などの名所が多く、都民の身近なレクリエーションの場として親しまれています。
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都立狭山自然公園
狭山自然公園
狭山自然公園は、東大和市・東村山市・西多摩郡瑞穂町に広がり、指定区域は775ヘクタールに及びます。小さい谷(谷戸)が入り組む地形であることから、里山の景観を残した豊かな自然が色濃く残っています。桜や紅葉、美しい湖などの景色を眺められることから、景勝地として親しまれています。
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都立羽村草花丘陵自然公園
羽村草花丘陵自然公園
羽村草花丘陵自然公園の中心は、大澄山、浅間岳などがある標高200〜300mの丘陵で、雑木林にハイキングコースが続いています。名称の「草花」はあきる野市内の地名に由来します。尾根からは関東平野の美しい景色が見晴らせ、春になると、羽村堰や多摩川、玉川上水で桜が美しく咲き誇ります。
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都立秋川丘陵自然公園
秋川丘陵自然公園
秋川丘陵自然公園は、秋川の右岸の丘陵地帯に位置し、東側は滝山自然公園、西側は秩父多摩甲斐国立公園があります。標高300m程度の丘陵が約12km続き、秋川渓谷をはじめとした複数の渓谷は、四季折々に表情を変え、豊かで美しい自然を作り出しています。